Nosemantik Max

子供の都合悪いことスルー力は見習いたい (NM)

言語研究者のハンドアウトの作り方

昨日の(米青年)さんの発表のとき思ったので,メモ.
彼は,情報いっぱい,例文いっぱいのいわゆるげんご研でいう(OT)さんみたいなハンドアウトだった(12ページ).このロング版が良い点は,聞き手にとっては,たとえ彼の早口な米英語を聞き逃しても,ハンドアウトを追っていけば大丈夫な点,また,発表者にとっては,ハンドアウトの時点でほぼ内容ができあがっており,論文にするのが容易なことか.
僕はどちらかというとショート版のハンドアウト(2ページから最大6ページ)なのだが,ショート版は聞き手にとっては,発表が終わった後,持って帰りやすい(重くない)のと,ポイントしか書いてないので,ぱっと見わかりやすい点(わかりやすく書くよう留意),発表者にとっては,短時間で仕上げられる点がメリットか(ただし,その後,論文にするのがめんどい).
パワポやプロジェクタを使う発表は,実はげんご学ではあまり向いていない,なぜなら,プロジェクタで例文をうまくきれいにわかりやすく提示するのが難しいからだ(そもそもプロジェクタ発表ではじっくり読めない,ハンドアウトなら例文をじっくり読んで検討できる).例文をどんどん出して行く手の発表はハンドアウトの方がいいに決まっている.
僕が見たことがあるハンドアウトのパターンを書いてみる.

  • パワポの縮小印刷で,6枚をA4一枚(または4枚をA4一枚)まとめたもの数枚,またはスライドと例文の組み合わせ:(インド)さん,(スイス)さん,(コイサン)さん,(ルーマニア)さんなど
  • A3一枚に書く,予稿集形式(これは異文化研ゼミの作法)
  • 論文化したものの縮小版,もしくは論文化しようとしているもの:今回の(米青年)さん,(機能)先生,(大ボス)先生など
  • そもそも論文
  • A4一枚にコンパクトにまとめ,重要な部分は穴埋めになっている(11月や12月の発表で僕がやってみた,穴埋めはプロジェクタで見ていたらすぐ埋められる)
  • 例文だけが書いてある,内容は口頭またはプロジェクタ

ロング版がいいのか,ショート版がいいのか,まだわかりません.例文の提示というのが,げんご学では存在するため,やはりプロジェクタのみの発表ではなくて,なんらかのハンドアウトが必要かとは思うのですが,わかりやすいプレゼンという観点からのハンドアウトについて,もうちょっと考えていきたいと思います.

  • まとめ

作る手間:ショート版の方が簡単,ロング版は論文並み
読みやすさ(発表の再現性):ロング版の方がわかりやすい
発表者を見るか,紙だけ見るか:ロング版だと紙ばかり見てしまう,発表者の顔を見てもらうにはショート版か
後での論文化しやすさ:ロング版の方が容易,ショート版は最初からやり直し
行き帰りの荷物になるか:荷物にならないほうがいい,持って行く場合も,持って帰る場合も
掲載できるスペース:もちろんページ数が多いほど,スペースも増えるのだが,冗長的になる可能性大
資源の無駄使い:やはり資源保護の方向ならショート版か
例文でいろいろ議論できる可能性:例文はなるべく多く書きたいですよねえ
プロジェクタ同時使用:ロング版ではプロジェクタ不要でしょう
結局,研究発表の場所,内容,聞き手のレベル,研究の進捗状況を鑑みて,それらの条件にあうハンドアウトを作る必要があるのですね.

研究所内盗難事件(コナンのテーマ曲で)

研究所内のメーリングリストで回ってきたのだが,3階(日本で言う4階)の遺伝学の部屋で,お金が盗まれたらしい,それも今日のお昼辺りに.なんだか11月辺りにも,泥棒には気をつけましょうメールが来ていたんだけど,まじかよー.
そもそもここの研究所はまず玄関を入ると受付(当直)の人がいて,さらに,大ホールやカフェテリアはなんかは一般の人も出入りできるんだけど,研究ユニットに入るところに,電子ロックがしてあって,研究フロアへは電子キーがないと入れないのだ(もちろん,誰かが入った後で,ドアが開いているうちに入っちゃうことはできるけど).更に当然だが,基本的に各部屋には鍵のついたドアがある(ただし,人類学や心理学,遺伝学の院生やポスドクは,廊下と一体になったオープンスペースの机で勉強している).
つまり,部外者が3階の部屋まで行こうとすると,まず玄関から入り,電子ロックをすりぬけ研究フロアに入り,そうして問題の部屋まで行く必要があるのだ(おそらく,当人はドアの鍵を閉めていなかったと思われる.僕は(欧州人を信用していないのでw)セミナのときや外出の際は研究室のドアの鍵を閉める;さすがにトイレのときは施錠しないけど).
となると,おそらく犯人は内部の人間,つまり,犯人はこの中にいるっ! 
体はおとな,頭脳は中二のこの僕,ポスドク探偵のせむの見るところ,やはり内部の研究者,スタッフまたは掃除とかする人だろうな.かつメールによると,犯行時間はお昼の12時から14時頃らしい.掃除人は通常深夜や早朝働くので,今回は除外できるだろう,また,1階のげんご研や心理学,2階の人類学の者がわざわざ3階に行くのは,あまりない.となると,その時間に3階にいた者が容疑者となるだろう.
えっ? 僕? 
うっ,今日の12時から14時は...ひとりで研究室に居たのでアリバイがない(うう),さらに14時前にクリーニングを取りに外出したのをカフェテリアや受付に見られている(いや,その隙に3階に行ったかもって思われてるかも;行ってないけど).やべー,僕も容疑者の仲間入りかよ.orz.じっちゃんの名にかけて,僕は犯人じゃありません(つーか,こんな風にネタふっておいて,実はぼくがやりました,だと書き手=犯人,あくr(うがんぐ)ですな.

ドイツ語再開

18時からレッスン再開,メンバーががらっと替わり(全員で6人で,知っているのはひとりだけ),レベルが高くなっている.質問も基本的にドイツ語だし...さらに今日のお題は形容詞の屈折...死んだ.レッスンのときはドイツ語-ハンガリー語ミニ辞典を使っているのだが,ありがたいことにこの辞典,名詞の性が一緒に書いてある.かなり助けになった.
しかしさあ,日本人が,ドイツで,ハンガリー語フィンランド語について,英語で論文書きながら,ドイツ語学ぶって,めちゃくちゃ脳を使うんですけど,疲れた.もうドイツ語やめたい(弱音).